メリル・ストリープ、ジュリア・ロバーツの2大女優が初共演し、ベネディクト・カンバーバッチも出演している映画『August:Osage County/8月の家族たち』。
2014.04.18(金)よりTOHO シネマズシャンテほかでロードショー予定。
本日試写会で鑑賞したので、ここではベネディクト・カンバーバッチに焦点をあてて、ネタバレなしのざっとした感想を。
父が突然失踪し、再会を果たした“家族たち”。
楽しいはずの食卓は、真夏日に驚愕の結末へ--
この作品でメリルストリープは今年のアカデミー賞主演女優部門にノミネートされ、ジュリア・ロバーツも助演女優部門にノミネートとなり、主演女優のWノミネートという豪華な事態が起きています。
ドロドロ鬱々のファミリー・ドラマかなと、観る前はなんとなく少し気が重い部分がありましたが、実際には笑えるシーンもたくさんあり、また、「おいおいおい…」と思いつつも目が離せない、何を言い出すのか気になって次のセリフをドキドキしながら待ってしまう、120分があっという間のとても完成度の高い作品でした。
ベネディクト・カンバーバッチが演じるのは、リトル・チャールズ。
頭脳明晰なクールなタイプとは正反対で、決して「カッコいい!!」となるキャラではありませんが、鍵を握る人物の1人です。
オルガンを弾きながら歌うシーン、かなり長く歌っていました。あの声であんな歌を歌われたら…
1/3が終わったあたりから登場。20分に渡る家族の食卓のシーンは物語的にも、ベネディクトだけにフォーカスしたとしても、見ものです。その後もちらちら出てくるので、登場している時間は少なくはありません。
文字通りの物理的な掴み合い、誰も知らなかった壮絶な逸話の曝露、予想だにしなかった真実の露見、グッと我慢して抱え込んできた本音の吐露。
登場人物は多いものの、それぞれの個性や立ち位置、抱えた問題が明確なので混乱することもなく、変に突出することもなく、見事にバランスが取れているのは、そもそも原作自体が素晴らしいのだろうと思います。舞台版を観たことがないので比較できませんが、いつか機会があったら舞台版も観てみたいと強く思います。
ここではネタバレを含む詳しい感想は書きませんが、家族って、親子って、きょうだいって、夫婦って、と色々思う作品でした。
観る人のそれぞれが持つ背景によって、感じることが異なってくるストーリーかもしれません。シンクロ出来る部分、出来ない部分、理解できる部分、出来ない部分。着眼する人物を変えてみたら、観る度に新しい感動が生まれそうです。
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◆Kindleでも映画タイアップ版原作出ています。
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◆映画サウンドトラック
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アメリカでは2014.04.04にUS版BDが発売予定。
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