ベネディクト・カンバーバッチ、グレタ・スカッキ、サイモン・ラッセル・ビール主演のラジオドラマ『Copenhagen』の放送日が確定していました。
[現地時間]2013.01.13(日) 午後8:30-午後10:30
[日本時間]2013.01.14(月) 午前5:30-午前07:30
Benedict Cumberbatch, Greta Scacchi and Simon Russell Beale star in Michael Frayn’s award-winning play about the controversial 1941 meeting between physicists Bohr and Heisenberg, part of a joint Radio 3 and Radio 4 series of three Michael Frayn dramas for radio - including new adaptations of his novels Skios and Headlong.
オリジナルはマイケル・フレインの戯曲。
原子爆弾開発に関わっていたドイツ人物理学者ヴェルナー・ハイゼンベルクが、師匠でもあったデンマーク人物理学者ニールス・ボーアを1941年にコペンハーゲンに訪ねたことに関して、
なぜ、ハイゼンベルクは1941年にコペンハーゲンのニールス・ボーアを訪ねたのか。
と3人(ハイゼンベルク、ボーア、ボーアの妻マルグレーテ)が語り合うお話。
既に鬼籍に入った3人が死後の世界で「1941年のあの日(ハイゼンベルクがボーアを訪ねた日)」について、ハイゼンベルクは何を考えていたん だ、何を求めていたんだ、盗聴を恐れて庭で散歩しながらハイゼンベルクは原爆に関する何をボーアに尋ねてボーアと決裂したんだ、ということを何度も検証し ていきます。
ナチスがヨーロッパを占拠していた時代ですので、ボーア夫妻はドイツに恨みがあり、迫害されたユダヤ人物理学者たちは英米へ亡命し、ハイゼンベルクは昔はボーアと父子のような関係だったけれどもドイツ人でなのでボーア夫妻は彼に完全に気を許すことはできず、心底の歓待も出来ず、ハイゼンベルクには「原子爆弾開発」という使命が課せられており…
ラジオドラマがどのような演出になっているかは分かりませんが、原作や舞台はとても静かに物語が進行し、物理学用語と物理学者名がこれでもかと出てくるので、個人的には和訳や原書での予習をお勧めします。
最終的には彼らの唱えた「不確定性原理」や「相補性原理」に集約されるので、この2つの原理はとりあえず定義だけでも確認しておくとまだ分かりやすいかも…
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原作によると、ハイゼンベルクは最初にボーアの前に現れた時、とってもナマイキな坊やだったらしいのでその時の回顧シーンが入っていればいいのにと思いました(笑)
TV版に興味のある方は、リージョン1のUS版DVDが出ています。リーフリ機かリージョン1対応機でないと再生できないので気を付けてください。
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