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BBC『SHERLOCK/シャーロック』とCBS『Elementary』対決の顛末は?

2012.09.27に米CBSの現代NYを舞台としたシャーロック・ホームズドラマ『Elementary』が遂に放送となりました。

現代ロンドンを舞台としたBBC『SHERLOCK/シャーロック』のパクり疑惑があり、CBSの発表直後は『SHERLOCK』ファンによる怒り&怨嗟の声と、BBC製作陣の「細かくチェックして著作権を侵害していないか確認する。裁判沙汰も覚悟を」との声明も出て、どうなることかと思われましたが、『Elementary』パイロット版放送を迎えて、一応の決着がついていたようです。

海外ドラマNAVI:「『SHERLOCK シャーロック』製作陣は、CBS版ホームズの仕上がりに納得してる」とルーシー・リュー

米CBSで先週放送が始まったアメリカ版シャーロック・ホームズ『Elementary』。本作で女性版ワトソンを演じるルーシー・リュー(『アリー my love』『チャーリーズ・エンジェル』)が、英BBCの『SHERLOCK シャーロック』との対決の顛末を明かした。

『シャーロック』と同じく現代を舞台にしていることから、設定がかぶっているのではないかと物議をかもした本作。そのことをBBC版の製作陣は快く思っておらず、パイロットの完成作で著作権侵害がないかどうか、つぶさにチェックするとCBS側に通告もしていたという。

ところが、Vultureが先日行ったインタビューで、ルーシーは次のように言っている。「今はもう問題ないみたい。パイロットエピソードを見て、違いを理解してくれた。はっきりしたことは知らないけれど、『シャーロック』のクリエイターはパイロットの仕上がりに感心して喜んでくれたそうよ。全然違う作品になったと納得してくれたの」

「これは『チャーリーズ・エンジェル』でも体験したことなんだけど、リメイクでは時々、"こんな馬鹿げたことをなんでやってるんだ?"と文句をつけられるのよね。でも、どんな仕上がりになるかは決してわからない。私たちはみんなこの作品を信じて、受け入れてもらいたいと思っている。誰だってひどいものを作ろうとしているわけじゃないんだから(笑)」

管理人はCBS『Elementary』も観ていまして、これはこれでかなり面白いとご機嫌で、実際、2つのドラマは全く違ったものになっています。

CBS版ではワトソンが女性になっていることが、見た目で分かる大きな違いの1つ。そしてそれ以上に、シャーロック・ホームズの描き方が180度異なっていると思います。

自称「高機能ソシオパス」のBBC版は、徹底的にKYで(敢えて空気を読んでいないのか、天然か微妙w)、傲岸不遜で、オレ様で、深く深くベコベコに傷ついたことがないだろうと思える高慢さをベネディクト・カンバーバッチがこの上なく見事に表現しているのに対し、CBS版は非常に傷ついた過去(それも女性関係らしい)があり、それゆえ酷い態度を取ることがあるものの、そこには自己防衛&相手への思いやりがベースにあることがかなり明白なキャラです。CBSのホームズもワトソンの暗い過去をスパッと明かしてしまうものの、最初からぶった切るのではなく、最初にワトソンに関しての推理を披露する時は、彼女が傷つかないように暗い過去をオブラートに包んで見せる気遣い&優しさがあります。

「自分が正しいのが時々嫌になるよ」なんてさらっと言って、NYPDの刑事やグレッグソン警部をムッとさせることはあっても、そして厄介な方法で癇癪を爆発させることがあっても、CBS版は根底に「思いやり」が溢れているホームズのようです(笑)

BBCのシャーロックが、何かで思いっきり凹んで凹みまくって人生に絶望するような出来事があって一皮剥けたら、CBS版になれるかも、と管理人は勝手に思いましたww

演じる俳優の違いもあるかもしれません。ジョニー・リー・ミラーはどちらかと言うと優しいオーラを出しているので、一部には草食系ホームズとも言われるように、「上から見下ろす感」がそれほど強くないような…。

Poshなオーラが地で備わっているカンバーバッチと同じ基準で比較すること自体無理がありますけれど(爆)

とにもかくにも、まったく違う作品としてBBC側にも認識されたのはよいことだと思います。潰し合う必要もないですしね。ロンドンとNYは同じ大都市でも表情が違うので、CBS版がBBC版のようにNY観光の要素も今後取り入れてくれるといいのになーと思います。

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