約1年手元で温め続けた挙句ようやく10日ほど前に観終った、ジェームズ・マカヴォイ主演、ベネディクト・カンバーバッチ(&マーク・ゲイティス&キャサリン・テイト&レベッカ・ホール)出演の映画『Starter For 10』。
海外作品を中心にベネディクトの出演作は8割方観終わったのですが、再生を始めてすぐに止めてしまってどうしてもコンプリートできなかったのがこの『Starter For 10』でした。『SHERLOCK/シャーロック』や『Amazing Grace/アメイジング・グレイス』のようにスタイリッシュなベネディクトを観た後に観ると、まるで愛を試されるかのようなキャラクターを演じているのが理由です(爆)
主人公は、このカワイ子ちゃん。ジェームズ・マカヴォイ。
Essexのワーキングクラス出身。「じゃあな」「また明日」を“W●nker”と言うような悪友を持ち、今は亡き父とクイズ番組を見るのが好きだったブライアン・ジャクソン(ジェームズ・マカヴォイ)は、いつか大学対抗クイズ大会「University Callenge」に出ることを夢見て育ち、遂にBristol Universityに入学する。
大学のパーティでへべれけになった夜、構内の掲示板で「University Challenge」への出場者選考試験の張り紙を見たブライアンは、喜び勇んで引っ剥がしたその張り紙を抱いてベッドに潜った。
二日酔いの頭で選考試験のことを思い出したブライアンは、大学構内を駆け抜け、選考試験会場の教室に飛び込む。そこには、昨年の雪辱を果たすことに闘志を燃やす、クイズ部部長パトリック・ワッツ(ベネディクト・カンバーバッチ)がいた。
この、ぴったりと分けられた7:3頭に、ダサいスクールセーター。オックスブリッジに入れなかった(と思われるような)ちょっぴりヒネた坊々くささ。
このベネディクトを見た瞬間、alexは腹筋が痙攣するかと思うほど笑いこけてしまいまして、画面を見る度笑いがこみあげてまともに見ることが出来ず、それゆえ、最初に再生しようとしてから1年弱ほど放置することになってしまったのです…。
だって、その七三!!!
この後ネタバレを入れつつ、ベネディクトに焦点を当てて続けます。マカヴォイ君が目当ての方はほとんど出てこないので、スルーされた方がよいかもしれません。
※ネタバレが嫌いな方もスルー推奨
【ネタバレ注意】さらっと見ただけなので部分的に間違えている可能性大。
見るからに、聞くからにワーキングクラスのブライアンを見て胡散臭そうなパトリック。
(ベネディクトはこの時30歳)
「University Challenge」に出場できるのは4人。部長のパトリックは確実に出るので、残り募集枠は3人。当初3人だけが選考試験を受けていたところに、ブロンドの美女アリス(アリス・イヴ)が遅れて参加。アリスの美貌に鼻の下が伸びたブライアンは、答えを教えろというアリスに快く答えを教えたため、最下位の点数を取って補欠となってしまう。
クイズ部の部室で、前年ケンブリッジに負けた時のビデオを見て、パトリックは悔し涙に暮れリベンジに闘志を燃やす。
前年負けたのは、パトリックが正解を言えなかったのが要因。
うっかりボタンを押してしまい、回答権をもらいながら答えられなかった、あわあわする自分を見てキリキリとハンドクリップに悔しさをぶつけるパトリック(なんでハンドクリップなんだ。力は要らんだろ)
補欠だったブライアンは出場予定だった1人が事故に遭ったので運よく出場できるようになり、アリスに熱を上げながら来る「University Challenge」を楽しみにしていた。
美人でスタイルはいいけれど頭空っぽでドラッグもやり、男に節操がなく、自分勝手の塊なアリスに振り回されるブライアン。
ユダヤ系のレベッカ(レベッカ・ホール)という女の子とも仲良くなり、いい感じになったのに、ものすごく盛り上がったところでうっかりアリスと口走ったためにレベッカに愛想を尽かされるブライアン。踏んだり蹴ったり。
うまく利用されているだけなことに気付かず、アリスが自分を想ってくれていると勘違いするも、色々とうまくいかず。いよいよ明日「University Challenge」の前夜。地元からブライアンを訪ねて出てきた親友が、酒が入るうちにお高く止まってワーキングクラスを見下しまくるパトリックにブチ切れて彼をぶん殴り倒す展開に。その後、下心満載でアリスを尋ねたブライアンは、彼女の部屋で親友と鉢合わせて失恋決定。失意のどん底に。
踏んだり蹴ったりでふて寝したブライアンは、「University Challenge」なのに寝坊モードでパトリックに叩き起こされる。
いつまで寝てんだ、今日は何の日だ。2分やる、さっさと準備しろ!
前夜、拳で勝負!な育ちのブライアンの親友にぶん殴られたパトリック、お岩さんになってます(滝汗)
育ちのよいお坊ちゃんはケンカなんてしません。勝負は口で。拳を振り上げるなんて100%と言っていいほどないのです。よって、ケンカをすると、むやみやたらと両手を振り回すガールズファイトになり、ガツンと一発繰り出される拳にノックアウトされるわけです。(この辺「ブリジット・ジョーンズの日記」でマーク(コリン・ファース)とダニエル(ヒュー・グラント)が、へっぴり腰でへなちょこキックをしていたのをご存知の方は思い浮かべてください。あの2人も上流なのでガールズファイトしか出来ない男子達でした)
TVに映るのにこんな顔でも気にしないあたりは、パトリックの「University Challenge」への執念が垣間見えると言っていいのでしょうか。
スタジオまで車を飛ばし(車中は微妙な空気)、応援に来た母親&母親の恋人の相手もしなければならず、下着姿の想い人の部屋に下着姿の親友がいた事実に打ちのめされているブライアンは、相変わらず嫌味を言ってくるパトリックにブチンと切れて、彼に頭突きをお見舞い。
口の減らないぼっちゃん。ここまでくると、キモカワイイとしか言えないような…
身長差(20cmほどありますかね)を埋めるべく、頭突きをしてみたものの、よろめいたパトリックよりも脳震盪モードになって鼻血タラリになったブライアンの方がダメージが大きくなる結果に。意識が戻るとそこには、最悪の雰囲気で疎遠になったレベッカが。
ドレスに着替えに行ったアリス、落ち着かないパトリックなど、ブライアンの面倒を見てくれないチームメイトに代わり、レベッカがブライアンを介抱し、鼻血を拭き、しっかり頑張ってこいと送り出します。
本番直前、ブライアンはちょっとした運命のいたずらで、これから出される問題と答えを見てしまうなんて幸運(?)に見舞われます。質問が簡単だったことに気を良くしたブライアン、これなら楽勝!と一気に気が楽に。
そして始まったクイズ大会。最初はライバルのケンブリッジに大きく水をあけられますが、途中からブライアンがぐいぐいと巻き返し、2大学の差はほんの小さなものに。
スタート時、一人一人が簡単な自己紹介を。おイワさんになっている顔左半分を隠し気味に「ワッツです」と気取るパトリック。
司会者はこの方、マーク・ゲイティス氏。『SHERLOCK/シャーロック』でマイクロフトを演じています。兄弟を演じる前に、この映画で共演済みだった2人。
お題は音楽。耳を澄まして考えるブライアン、鼻血付。
左半分ほんとに潰れてますよ、パトリック。メイクさんってすごい。
そして、Bristol巻き返しなるか?!と皆が固唾を飲む中、ブライアンはなんと質問が読み上げられる前に回答するという離れ業をやってのけ、当然、「事前に質問を知っていたのか!ズルしていたのかっ!」と前代未聞の大問題になり、「University Challenge」は即刻中止に。
フェアであることを重視するお国ですので、カンニングは重罪なのでしょうか…。
周りからの白い眼に晒されながら、失恋よりも深い傷を負って母親&彼女の恋人と実家に帰るブライアン。
パトリック、お怒り。
その後ブライアンはしばらく大学にも戻れず、大学の友人からの電話も無視し、ひたすらソファで丸くなる日々を送ります。仲違いしたままだった幼馴染の親友が訪ねてきたことを契機に、ようやく大学に戻る気になったブライアン。
大学に戻り、最初に会ったアリスを適当に流して、探し求める相手はレベッカ。こうして、見た目だけじゃなくて中身のあるレベッカが自分には合ってるんだと理解したブライアンはハッピーエンドを迎えるのでした。
全編に渡って可愛いマカヴォイ君と、キモカワイイ(?)ベネディクトの対比がすごい作品です(笑)
ベネディクトはこの作品では徹底して主演のマカヴォイ君の引き立て役になっているわけですが、ここまで引き立て役に徹することができるのはむしろすごいんじゃないかと思います。
七三分けにお岩さんですよ。まともな顔してるシーンがほとんどない(苦笑) スノッブですごく嫌な奴(笑)
でも、同じ年に『Amazing Grace/アメイジング・グレイス』も撮っていて、そこではこんなにカワイイ姿を披露しているわけですから、なんだかもうプロ根性を見せてもらいましたと言うしかないような…。
同じ人ですよ!
『Starter For 10』
『Amazing Grace/アメイジング・グレイス』
えー、『Starter For 10』を観て、ベネディクトはキモカワなオタクでスノッブな坊ちゃんキャラな人だと思わないでください、お願いです!こーんなに可愛い顔も出来ます(褒めてるつもり)
ということで、ベネディクトに焦点を当てた紹介になってしまいましたが、主役はあくまでもマカヴォイ君です。彼は文句なしに可愛いです。ベネディクトの七三分けにめげそうになった方は、alexのように「メインはマカヴォイ君なんだから、一応は彼を見るんだよ」と言い聞かせて再生を続けてみてください(笑)
日本公開はされていないのでUK版DVD/BDで観るしかないと思います。とっても嬉しいことに、『Starter For 10』のUK版BD(ブルーレイ)はリージョンフリーなので、PS3でも再生が可能です!(UKのBDは基本はリージョンBでPS3再生不可)
日本Amazonでもマケプレで購入可能。※PALなので、PAL/NTSC対応のDVDプレイヤーでないとTVに映りません。
[Amazon.co.jp]Starter for Ten [DVD]
UKアマゾンからの輸入に抵抗のない方はUKからがさらにお財布に優しいです。※PALなので、PAL/NTSC対応のDVDプレイヤーでないとTVに映りません。
[Amazon.co.uk]Starter For 10 [DVD] [2006]
リージョンフリーのBD(ブルーレイ)PS3で再生できます。
[Amazon.co.jp]Starter For 10[Region-Free][UK-Import][Blu-Ray]
レベッカ・ホールとベネディクトは『Parade's End』でこれから共演予定。