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コリン・ファース、ゲイリー・オールドマン主演、映画『Tinker Tailor Soldier Spy』米国内配給権をユニバーサル・ピクチャーズが獲得

コリン・ファースがアカデミー賞を受賞したらきっと『Tinker Tailor Soldier Spy』にも注目が集まるだろうな、と思っていたら案の定!

2月に開催されていたベルリン映画祭にて、全米公開権をユニバーサル・ピクチャーズが獲得したとのニュースが出ました。全米公開は11月~12月あたりを予定しているようです。(本国UKの公開は2011/09/16予定)

Deadline:Universal Acquires Hot Berlin Title ‘Tinker, Tailor, Soldier, Spy’ With Oscar Winner Colin Firth, Gary Oldman, Tom Hardy

気が早いところは来年のオスカー候補なんて無責任な煽りを出していますが、まぁ、分からなくもありません。

何と言っても話題性がめちゃくちゃ高い出演者が揃いまくっているわけで、多分日本でも<アカデミー賞主演男優賞受賞のコリン・ファース、新バットマン第3弾『ダークナイト・ライズス(The Dark Knight Rises)』に出演のトム・ハーディ、ハリー・ポッター&新バットマンシリーズのゲイリー・オールドマン>と鳴り物入りになるのではないかと思われます。(余談ですが、ゲイリー・オールドマンは最近では「子供に観てもらえる作品に出たい」とのことでイイ人役が多いですが、その昔は『レオン』のような極悪ぶっ飛びキャラで知られていました)

記事によると、『Tinker Tailor Soldier Spy』はベルリン映画祭の買い付け部門でかなり熱い作品だったらしく、買い付け担当者は数分のフッテージとアルフレッドソン監督が手掛けた『Let the Right One In/ぼくのエリ 200歳の少女』を読んだとのこと。

また、ワインスタイン・カンパニー(今回のアカデミー賞作品賞受賞『The King’s Speech/英国王のスピーチ』の全米配給権を獲得)と、サミット・エンターテインメントが全米配給権獲得を巡って熾烈な戦いを繰り広げ、500万ドル近くまでビッドが上がっていたようです。最終的にはユニバーサル・ピクチャーズが掻っ攫っていったのですが。

英仏独配給と海外販売は製作資金を出したStudiocanal。日本はどの配給会社が買い付けてくれるでしょうか。オスカー受賞、の文字だけではなく、内容も踏まえたうえで宣伝してほしいなぁと勝手な望みを持っています。(過去、原作あり作品なのに原作を読んだ気配もない宣伝をぶち上げた上に、見事にずっこけた作品がalexが知っている限りでもそこそこありますので…ねぇ。G●x2さんとか)

映画公開まで我慢しきれず先日原作を読み終わった『ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ』(和訳)。ベネディクト・カンバーバッチが演じるギラムとゲイリー・オールドマンが演じるスマイリーは、脳内で彼らの映像に置き換えて読んでいました。

ブロンドはともかく、ぺったんこになっていたストレートヘアはいまいちとはいえ、Bennyのギラムは出番が多くてなかなかおいしかったです。原作を先に読んでしまっても大丈夫だと思いますよ、とアドバイス下さった皆さま、ありがとうございました。

せっかくなので、ベネディクト以外のキャスト・監督についてもサクッとご紹介。

■監督:トーマス・アルフレッドソン

スウェーデンのストックホルム在住。彼を一躍有名にしたのは、スウェーデン映画『ぼくのエリ 200歳の少女(原題:Let the Right One In)』。雪深い北欧の小さな町に住む孤独な少年オスカーが、実は吸血鬼である少女エリと出会って恋に落ち、戸惑いながらも彼女を受け入れていく様子を描いた作品。トライベッカ国際映画祭グランプリなど、世界中の60賞を受賞。深々と降り積もった雪と少年の透けるようなプラチナブロンド、エキゾチックな空気を纏う黒髪の少女エリが醸し出す空気は、北欧の神秘的・幻想的な空気と相まって独特の雰囲気を作り出していました。

近頃はヒットした外国映画のリメイクばかりになったハリウッドが大喜びで飛びついて『Let Me In』のタイトルで公開しましたが、こちらのリメイク版はいまいち興行成績が振るわず。『Let Me In』は今年日本公開の予定。

既にUSではDVD/BDが出ているためalexはBDでリメイク『Let Me In』を観ましたが、残念ながらオリジナルのうすら寒さや透明感には全く及ばない出来になっていました…。なんでもリメイクすりゃいいってもんじゃないのですよ(--;

『ぼくのエリ 200歳の少女』は既にDVDも出ているので、興味を持たれた方にはお勧めします。血糊がそこそこ出てくるので、流血に弱い方、子供+流血が苦手な方は回避推奨。

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『ぼくのエリ 200歳の少女(原題:Let the Right One In)』予告編

■ゲイリー・オールドマン(スマイリー)

1958年生まれ、ロンドン出身。

>『レオン』や『ドラキュラ』などが有名。エキセントリックな役を演じる俳優と言えばゲイリー・オールドマンが浮かぶほどそのイメージが強いが、本人はとっても謙虚で子煩悩な性格。<エキセントリックな悪キャラを演じさせたら右に出るものなし>となるのは、役作りが半端ないせいだと思われるが、そんな役しか来ないことは本人には悩みの種だったらしい。

『バットマン・ビギンズ』でゴードン警部を演じた時、あのゲイリー・オールドマンが善人役?!と驚いた人多数出現(alexの出入りしていた映画サイトBBSの範囲限定)。その後、『ハリー・ポッター』シリーズのブラック・シリウスなど、ぶっ飛び悪人キャラから善人キャラに移行。役柄のイメージが変わったのは、本人が子供に見せられる作品に出たいと願ったことも要因の一つ。最近は暴力作品への出演は断っている。(参考:ウィキペディア)

■コリン・ファース(役名未発表。ビル・ゴードン役と思われる)

1960年生まれ、英国ハンプシャー出身。

コリン・ファースと言えば『Pride and Prejudice/高慢と偏見』のMr.Darcy。ジェーン・オースティン原作のこのドラマは英国中の女性を虜にし、ドラマが放送されている時間帯に通りから女性の姿が消えたとも言われるほどの人気。日本でもこの作品のファンは多い。ただし、常にMr.Darcyと言われ続け、扱われ続けたことで、ダーシーから一生抜けられないのかと悩んだこともある。

『Pride and Prejudice/高慢と偏見』は、原作&ドラマのファンであるヘレン・フィールディングによってこれらをベースとした映画『Bridget Jones’s Diary/ブリジット・ジョーンズの日記』が作られ、コリン・ファースはこの作品内でもMr.Darcyを元としたマーク・ダーシーを演じた。(alexはこの作品がきっかけでコリン&英国映画にどっぷりハマることになりました)

1984年には映画『Another Country/アナザー・カントリー』でルパート・http://amzn.to/2dgbX40エヴェレット演じるガイ・ベネットの親友トミー・ジャドを演じ、<英国美青年ブーム>の一端を担う。『モーリス』のヒュー・グラントやジェームズ・ウィルビーもこのブームの中心。コリン・ファースは『Another Country』の舞台版に先に出演しており、その時は主人公のガイを演じた。

その他、『イングリッシュ・ペイシェント』『恋に落ちたシェイクスピア』『ラブ・アクチュアリー』(Sherlockでジョンを演じるマーティン・フリーマンも出演しています)、『真珠の首飾りの少女』『マンマ・ミーア』など多数の作品に出演。

近年話題になったのは、グッチの元デザイナートム・フォードが初めて監督した作品『A Single Man/シングル・マン』。16年間共に暮らした同性のパートナーが交通事故で亡くなり、抜け殻のような日々を過ごし、愛のない日々を終わらせようと決意した大学教授ジョージを演じる。「瞳だけで語ることが出来る俳優」とトム・フォードを唸らせた演技は世界でも絶賛され、昨年のアカデミー賞主演男優賞候補にもなった。

そして、今年のアカデミー賞では『The King’s Speech/英国王のスピーチ』で吃音を抱えたジョージ6世を演じ、アカデミー賞主演男優賞に輝く。

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上流階級の教養ある人物を演じることが多いコリンですが、『フィーバーピッチ』のサッカー狂の役など労働者階級の役もたま~にあり。 日本公開作品は見尽くした方には、UK版ですが抱腹絶倒コメディ『St.Trinians/聖トリニアンズ女学院』をお勧めします。ルパート・エヴェレット(女装して女学院長演じてます)とまたの共演でとても息の合った演技を見せてくれます。DVDを入手したら、削除シーンの再生をお忘れなく。本編も特典も、腹筋筋肉痛になる可能性大(笑) 

サントラではルパちゃんと歌ってますので、UK版の敷居が高い方はノリの良いサントラCDだけでもどうぞ。

『The King’s Speech/英国王のスピーチ』は2/26より日本公開中。UK映画好きのかたには超オススメです!US版BDは4/19に発売予定

■トム・ハーディ(リッキー・ター)

1977年生まれ、ロンドン出身。

クリストファー・ノーラン監督『Inception/インセプション』でのイームス役で知名度急上昇中。同監督の新バットマン第3弾『The Dark Knight Rises/ダークナイト・ライズス』に敵キャラBaneで出演決定。『ブラック・ホークダウン』や『レイヤーケーキ』にも出演。

ベネディクト・カンバーバッチとは『Stuart: A Life Backwards』で共演あり。TTSSで再共演。

■マーク・ストロング(ジム・プリドー)

1963年生まれ、ロンドン出身。

最近では、ロバート・ダウニー・ジュニアとジュード・ロウ出演の映画『シャーロック・ホームズ』でブラックウッド卿を演じた。『ロックン・ローラ』『ロビン・フッド』にも出演。UK映画&ドラマを中心に活躍。

トム・ハーディとマーク・ストロングはalexがあまり知らないので軽い紹介になってしまいました。すみませんm(__)m

『Tinker, Tailor, Soldier, Spy』はただ今ポスト・プロダクション中。英国での公開は9月16日で決定。日本ではまだ何も聞こえてきませんが、コリン・ファースがオスカーを獲ったこともあるので今後ニュースに出てくると思われます。

ロンドンでプレミアやってほしいですね~。劇的に、めちゃくちゃに豪華なキャスト達ですよ、ほんとに!!!

蛇足ですが、『Tinker, Tailor, Soldier, Spy』はジョン・ル・カレのスパイ小説です。冷戦時代を舞台とした英国諜報機関内のお話。当時敵だったソビエトのスパイが諜報機関内にいることが分かり、そのダブル・スパイが誰かを見つけることを命じられた元諜報員スマイリーを中心に話が展開していきます。

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