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[S1-EP3]BBC『SHERLOCK』第3話に出てくる“Dear Jim~”の元ネタ

相も変わらずBBCドラマ『SHERLOCK』をBGM代わりに流す中、お仲間の間で「これってどういう意味?」と話題になった話を備忘録代わりにメモ。

シリーズ1の第3話『The Great Game』。クライマックス、プールサイドでやっと姿を現したモリアーティと会話する中でシャーロックが言います。

"Dear Jim, please will you fix it for me to get rid of my lover's nasty sister?"

"Dear Jim, please will you fix it for me to disappear to South America?"

これは一体…?と思って調べてみた所、どうやら英国ではとっても有名なTV番組、「Jim'll Fix It」から来ているらしいことが分かりました。

「Jim'll Fix It」とは、子供達から寄せられたお願いを叶えるBBCのTV番組で、元Radio One DJのJimmy Savilleがホストを務めていました。1975年5月31日から1993年7月まで約18年間続いた長寿番組とのこと。(src:wikipedia)

  • ジェットコースターの上でランチを食べたいボーイスカウト
  • 007「私を愛したスパイ」のボンド・カー、Lotusでドライブしたい男の子
  • 自分でデザインした、自分だけのクリスマス包装紙が欲しい女の子(製紙メーカーからロールでもらった彼女は、成長しても使い続けていたとのこと)
  • バービー人形の洋服一式を自分でデザインし、それが製品化された女の子

などなど、時には企業の協力も交えて、子供の「お願い」を叶えた番組だったようです。バービー人形が大好きな女の子が、自分でバービーの服一式をデザインできるだけでなく、それを製品として販売してもらえるなんて、子供からしたらこの上なく嬉しいお願いでしょうね。

さらに、「Jim'll Fix It」の放送時間は日曜日の夜。「Doctor Who」の後だったとか。(SherlockのUK放送も、日曜日の夜でした)

シャーロックがTV番組を見ていたかどうかはさておき(ソシオパスの彼がTVなんか見ていたはずない、とツッコむファンもいました)、UK国民ならほぼ誰でも知っているであろう番組を引き合いに出して、モリアーティが「姉の意地悪な恋人を追い払ってほしい」「南アメリカに消えさせてほしい」という大人の願いを叶えてあげたと、そういうことなんだろうと思われます。

なんでいきなりシャーロックが「Dear Jim,」なんて言い出すんだ?
何をいきなり納得してるんだ?

と、EP3を最初に観た時とっても不思議だったので、「Jim'll Fix It」に辿り着いてalexも納得したのでした。

しかし…この手の「お茶の間番組」は、外国人には辛いです。TVを見て育った/生活していたUK民ならすぐにピンときて、あはははは!となるのでしょうが…
日本でいうところの…ドリフとかあのあたりが出てくる感じでしょうか(^_^; でも、うちは親の方針でドリフなどのTV番組を見せてもらえなかったので、大学に入った時に<髭ダンス>と言われて「はぁ?」となった哀しい思い出も(苦笑)

それにしても…なんとも言えない方法でしたね、モリアーティによる"Fix"は…

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