昨日2012.01.30にUK版DVDが発売された『Tinker,Tailor,Soldier,Spy/裏切りのサーカス』より、ベネディクト・カンバーバッチの出ている削除シーンと、ゲイリー・オールドマン扮するスマイリー(とギラム)の迫真シーンの動画が出ました。
まずは削除されたシーンから。
[Yahoo!UK]Tinker Tailor Soldier Spy ? Exclusive deleted scene
ギラムはスマイリーの忠実なワトソンとして、Circusにある籍を活用してWスパイ疑惑のかかっている4人の情報を集め、スマイリーに頼まれた資料を隠して持ち出し、時にはとっても危険な仕事も言いつかるわけですが、本編中では彼が4人と接触して話を聞きだすシーンはほとんどありません。
首斬り人達の元締めとしてCircusにいることや、多分スマイリーとコントロールが仕切っていた時にはほとんど彼らと接触することがなかったのであろうことが幸いして、怪しまれてはいないのです。特にこのキアラン・ハインズが演じるブランドには割と可愛がってもらっていたのか、食事に一緒に行くシーンもあり。
もしかしたら、この削除されたシーンはその一緒に食事に行くシーンの続きだったのかも、と今気づきました(^_^; 昼間っからビールですよねぇ、彼らは(笑)
そして、もう1本は、ゲイリー・オールドマンの演技力炸裂、これが目玉と言えるシーンじゃないかと思う、スマイリーがカーラについて語るシーン。
思いっきり本編映像でもあるので、公開前ということで続きに隠します。
★ネタバレ注意★
ドアップでカメラに迫るスマイリー。あまりにもカメラに近すぎて、そしてカーラと直接対決前哨戦をやった時の話を、何かが乗り移ったかのような面持ちで再現して見せるスマイリー。
このドアップシーンだけのスチールを見た時、これがゲイリー・オールドマンだと認識できるまで数秒を要した管理人ですが、ここのシーンは本当に、憑りつかれたような空気がすごいのです。
グラスを傾け、タバコをふかし、タイを弛めて疲労感の溢れているスマイリーが見られるのは、多分このシーンだけだったと思います。(もうすぐUK版BDが届くので、確認の予定)
なんとも幸運なことに、このスマイリーを脇で同じくくたびれモードで見ているのが、ベネディクト・カンバーバッチの演じるギラムです。監督によると、このシーンは20-30テイク撮ったそうですが、これをずっと間近で見ることが出来たベネディクトはめちゃくちゃ幸運だったと言っても言い過ぎじゃないと、管理人は勝手に思います。
カーラとの出会い、その時スマイリーの犯したミス。憧れていたであろうスマイリーから、直接こんな話が聞けるなんて。ギラムはこの日の昼にライオンの巣穴に放り込まれ、ターの事で4人からいびられ、当のターがのんびりソファでタバコをふかしていて思わず慣れない拳を振り上げたりしているので、すべてに対して「お疲れ様」だったのですが、スマイリーとのこの時間は、酒よりタバコより何よりの報酬だったのではないかと。
ほんとのホントに、地味～な作品ですし、時系列が少々入り組んでいるのでとっつきにくい作品かもしれませんが、ベネディクト・カンバーバッチが出演していることを抜きにしても、とても素晴らしい作品だと思います。
早くコイコイ、UK版。
日本では2012.04.21に東京のシャンテや武蔵野映画館から公開スタート。全国一斉公開ではありませんが、地味に広がっていくといいなと思います。
決して、象やライオンが出て来るサーカスではありませんので…（～～；